膨大な寺務(?!)情報をマルチに管理する。使う人にやさしいマルチメディアパソコンの普及により、
業種を問わず様々なユーザ向けにパソコンが身近になっていく中、意外な職業の人々のためのソフトウエアが開発された。
その名も「寺務管理システム for Windows」。あまり知れていないようだが、お寺の管理する情報は意外にも多い。
なにしろ先祖代々、一族の家系がとぎれることなく記録され続けるのだから、その取り扱い情報だけでも膨大なものとなる。
しかも、それは 100 や 200 の家系では済まないため、もうそれだけで天文学的な数字になってしまう。こうした情報に加え、
さらに境内墓地の使用状況や各檀家の葬儀や法事など記録すべき要素は、日々更新を繰り返しながら、さらに増殖していく。
そうしたベラボウな情報を一挙に管理してしまえるのが、このソフトウエアというわけだ。もちろん、
マルチメディアパソコンを使えば、操作も簡単明瞭。メニューを開いて、画面に表れる様々な台帳をマウスで順次選択していくだけで、
必要なデータが表示される。ちなみにベース台帳は檀家台帳、過去台帳、法事台帳など必要項目別に揃えられており、
同時にそれらは複合的にリンクしてもいるので、入力や変更の作業も誰でも簡単に行えてしまう。かくも便利なソフトではあるが、
檀家にとってシビアな側面も覗かせる。墓地管理料はもちろん、お布施や寄付金などまでグラフとなって瞬時に表示されてしまうからだ。
しかも、それが美しくグラフィック処理されているからタマラナイ、まさに、一目瞭然。この恐るべきソフトで、
パソコンはイマドキ寺院の必須アイテムになりそうだ。
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